マウントを取る人の心の奥には癒えない傷がある

「マウントを取る」という言葉はここ近年で広がった言葉でしょうか。

 

 

ネットで意味を調べると
優位性を自慢したり威圧的な態度をとったりすること
と説明されています。
ネット用語として2ちゃんねるで使われるようになった
ことが、世間に広まったきっかけのようです。

 

 

表現は違っても昔からそういう態度を取る人は少なからずいて、
周囲から煙たがれているものです。
大抵の場合はそんな人からは人が離れていって孤独に陥りますが、
相手が仕事上の上司であるとか親族である場合などは少々厄介です。
相手の機嫌を損ねると後々自分が立場上不利になるため、
嫌々相手に合わせたりすることは多くの人が経験しているのではないでしょうか。

 

 

今日はマウントを取る人の心の心理と、
そういった人への対処法をお伝えしたいと思います。

 

 

マウントを取る(自身の優位性を自慢したり
威圧的な態度を取る行動)=防衛
という捉え方をする場合があります。

 

 

防衛…つまり、何かから自分の身(心)を守るための行動・態度ということです。

 

 

では、いったい何から身(心)を守っているのでしょう。

 

 

言うまでもなく、自分を傷つけてくる相手からです。

 

 

「え?あんな恐そうにしてる人が何かにおびえてるの?」
という声が聞こえてきそうですが、その通りなのです。

 

 

本人も気付いていないことが多いのですが、
そういう人に限って心の奥底では他人に対して恐怖を感じています。

 

 

小学校や中学校時代を思い浮かべてほしいのですが、
やけに強がっている人ほど人目を気にしたり、
自分より強い人におびえていたりはしませんでしたか?

 

 

これは、過去(例えば幼少期)に身近な人(両親など)
から傷つけられた経験があり、
結果的に自分に劣等感を持ったとします。

 

 

この劣等感は「自分が弱い」といったある種の「恥」感情
生み出すので、それを何とかして隠そう・なかったことにしようとします。

 

 

その手段として、「自分は弱くなんかない、強いんだ」と、虚勢を張るのです。

 

 

 

そしてマウントを取る=自身の優位性を自慢したり威圧的な態度を取る行動に繋がるわけです。

 

 

想像すれば分かると思いますが、本人も実は苦しいのです。
本人だってわざわざ虚勢張って本当の自分を隠すのは相当ストレスなはずです。
そのストレスをお酒や何かでごまかして感じないようにする人も少なくありません。

 

 

ただこれが辞められないからお互い苦しい。

 

 

本人も、その周りの人も…

 

 

では、どうすれば良いのでしょう。

 

 

それは傷ついた心をいたわってあげれば良いのです。

 

 

 

「…小さい頃、傷ついた時は辛かったですね。もう大丈夫ですよ」

 

 

「もう虚勢なんか張らなくても良いですよ」

 

 

と素直に言う?

 

 

 

…本来はそうしたいところですが、相手はプライドの高い大人です。
そんな直球に言ってしまっては
「ふざけるな」と一蹴されてしまいそうです。

 

 

ここはちょっと工夫して、暗示的に相手に伝えてあげるのが良いかと思います。
暗示といっても大そうなことはありません。
例えば、その人が努力したこと・成し遂げたことを話題に出して、
そこに至るまでの苦悩をいたわってあげるのです。

 

 

「こんな素晴らしいことを成し遂げるまでに、私には理解できない
苦悩がたくさんあったと思っています。是非その部分を聞かせて下さい」
などです。

 

 

ここで言う「苦悩」とは「心の傷」を暗示しています。
もちろん本人はそんなこと意識では感じてはいませんが、
こちらがそう意識しながら話してあげることで相手は
「この人は俺(私)のことを理解してくれている」
と感じて深い部分で心を許してくれるでしょう。

 

 

あくまで相手を称賛している枠からズレないことが大切です。
十分お分かりの通り、プライドが高い人を相手にする際は上から目線は禁物です。

 

 

こうやって相手の心の傷をいたわってあげることで
マウントを取る人から信頼され、1番摩擦が少ない関係を維持することができます。

 

 

是非1度試してみて下さいね。