階層/ポジション

 

 

こんにちは。

 

 

 

鹿嶋です。

 

 

 

今日は階層/ポジションについて
お話していきたいと思います。

 

 

 

私たちは普段仕事とプライベート、
つまり公と私をしっかり区別して
生きています。

 

 

 

公の場所(会社など)では、
私的な自分はある程度抑えて
「社会」に合わせた自分で相手に
接します。

 

 

 

 

内心上司が憎くて家で文句や愚痴を
言っていても会社では普段それを抑えて
いますね。

 

 

 

上司は立場上「偉い」人だからです。
時に上司の命令は絶対です。

 

 

 

当たり前といえば当たり前なのですが、

この仕組みは窮屈だ
あの上司さえいなければ

と、時にフラストレーションが溜まり
過ぎるとやや生きづらくなりますね。

 

 

 

私たちを縛るようにも見えるこの
社会の立場・ポジションはそもそも
何故必要なのでしょうか?

 

 

 

またそれらはどのようにして
成り立っているのでしょうか?

 

 

 

それは、
秩序を維持するための
形式的な階層概念によってです。

 

 

 

 

「秩序」というと息苦しく感じられる
かもしれませんが、秩序がない世界、
例えば戦国時代を想像するとそれがどれだけ
恐ろしい世界かを少し実感することができます。

 

 

 

近くではいつも血なまぐさい事件が起きていて
いつどこで刀が自分に向けられるか常に警戒し、
味方がいつ自分を裏切るか疑っていなければ
なりません。

 

 

 

ちょっとでも油断すればすぐに
殺されてしまうような世界です。

 

 

 

とても安心して生きれる
世界ではありませんね。。

 

 

 

でも通常私たちが生きている人間世界、
またはそれ以外の動物、
生き物、物質、あらゆるものは
幾層もの階層を成して綺麗に
秩序を保っています。

 

 

 

それによって快適か窮屈かは
さておき、安心して生きるという
ことをまず達成していますね。

 

 

 

 

その中でも人間は特殊な
秩序形成をしています。

 

 

 

それは、
形式という”架空”であったり”仮の”
ポジション設定を用いた秩序形成です。

 

 

 

小さい頃は誰々のここが好きといった
個人的な内容が重要で関心が強かったのに対し、
大人になると、社会や全体、複数で”意味”を
作って共有し、重要度や価値判断もそれに
応じるようになります。

 

 

 

例えば、自分が休日に好んで飲む
リッチなコーヒーがあったとします。

 

 

 

香りやテイストそれ自体に価値があり、
毎回その味わいと共に”飲むたびに”幸福感を
感じることができます。

 

 

 

でも、同じコーヒーを会社の上司から
奢られているとしたらどうでしょう?

 

 

 

また仕事でうまくいったからねぎらい
意味を込めて奢ってもらうのと、
失敗してしまい慰めの意味を込めて
奢ってもらうのでは全くその価値や意味も
変わってきますね。

 

 

 

ここで捉えるコーヒーの意味はもはや
コーヒー自体の香りやテイストではなく、
上司から送られるメッセージや感情
自体にあると言えます。

 

 

 

 

コーヒーはその代替物であったり、
感情を伝える表現物といった形式的な
ものへと意味合いや価値観を変化させます。

 

 

 

また、社会的なポジションとして捉えると、

社長
係長
委員長

などの肩書きにも当てはめらる
ことができます。

 

 

 

社長はその会社の中で1番偉い人です。
最も大きな決定権を持つ権威の”象徴”
でもありますね。

 

 

 

そして、社内では
社長の〇〇さんがこういう人といった
関心ごとを気にする人も多いかもしれませんが、
公的には〇〇さんという”具体性”よりも、
社長という”肩書き”が重んじられて評価
されます。

 

 

 

”私的”であったり、”感情的”な評価よりも、
どういう実績を成したかといった”社会的”な
評価が重要なのです。

 

 

 

 

結果的には、肩書き・ポジションによる
秩序によってその会社が守られ、
ひいてはそこで働く「個」が守られる
わけですね。

 

 

 

ここで、話は逆行するようですが
このポジション/階層は
「個人」の成長レベルにも
普遍的な評価として存在します。

 

 

 

そしてそれは時に社会的な評価軸に
必ずしも比例しないケース
あったりします。

 

 

 

あるメディア関係の有名な会社の社長さん。
第一線で活躍する誰もが羨むような
ポジションの方でした。

 

 

 

彼の管理するWeb上のプラットフォームは
みるみる成長し、利用者が増えれば
そこにお金を投じる人も増える。

 

 

 

そしてお金が集まってくれば
更に人も集まり拡大し続ける。

 

 

 

そんなお金がお金を生むシステム、
まさに資本主義の仕組みを走らせる
トップにいた彼はある時、突然会社を
辞めて僧侶になったのです。

 

 

 

もっと成長しなきゃ、もっと成長しなきゃ…
過度な成長・競争志向が人の心を歪ませて
いる側面があると悟ったのだそうです。

 

 

 

 

それから
自分は何者でもない些細な人間の1人と自分を
置くこと
で、本当に世のためになること、
人類のためになることをしていきたい
と僧侶の生き方を始めました。

 

 

 

富や肩書きを失う彼を社会的な軸で捉えると
退行しているようにも見えますが、
精神的なレベルで見ると、

自分や自分の管理下にいる人の面倒を見る
        ↓
お金という媒体を離れ、人類全体を愛する

と、明らかに心の範囲が拡大/成長した
ことが理解できます。

 

 

 

資本主義(お金)というある意味
自分を縛っていた殻を破り更に
大きな自由を手にしたと言えるでしょう。

 

 

 

また別の方の例。農業に従事する男性です。
彼は畑仕事、農家を何十年もこなし、今では
第一線を退いて後進の育成に精を出しています。

 

 

 

農業一筋で生きていた彼は自然の大切さ、
怖さ、尊さを熟知していて
「私たち人間は生かされている」ということを
肌で感じてきたからこそ、たくさんの人の
心に響く話ができ、教えを説くことが
できるのです。

 

 

 

彼もまた、少しでも世のためになることを
したいと「人類愛」を元とした高い次元
の考え方に至っています。

 

 

 

 

バリバリ稼いできた社長から僧侶になった
男性と、農業一本でやってきたこの男性。
生き抜いてきた道筋は全く異なるけど
行き着いた精神的な階層/ポジションは同じ
位置にいると評価することができそうです。

 

 

 

こんなふうに見ていくと、
社会的な成長、階層/ポジションも
大切ですが、精神的な成長軸が本質的には
重要であることが分かってきますね。

 

 

 

主婦、会社員、フリーター、無職、公務員…

 

 

 

色んな肩書きがありますが、
それでは測れない心の成長が明らかにあって
私たちはその成長に向かって1歩ずつ進んで
いると省みることができると思います。

 

 

 

時に虐待を受けて育ち、
社会的な地位で見れば評価されてないと感じる
人も実は別の次元で着実に成長していたり
するのです。

 

 

 

そういった方は先に人類全体に対する愛や責任
において自己の成長をさせているのかも
しれません。

 

 

 

結果として、行き先に向かうルートは違えども、
どこかで合流するタイミングがやって来るの
だと思います。

 

 

 

 

まず自分のことを成す位置にいるのか
子や後輩の面倒を見る位置にいるのか
人類全体、精神世界、宇宙にまで
その範囲を広げるのか
はたまた何もできない境地にいながら
実はその背後で大きな地殻変動を起こす
エネルギーを蓄えているのか

 

 

 

よく見てみると人それぞれ、自分の
置かれた心境地/ポジションは異なります。

 

 

 

とかく私たちはお金や肩書による評価で人を
比べてしまいがちですが、私たち人間が持つ
”階層概念”を幅広い視野で見ること
より自由な生き方ができる”可能性”を
常に持ち合わせています。

 

 

 

十人十色、千差万別

 

 

 

その中に確かに存在する階層、
そして幾多にも分かれるルート。

 

 

 

あなたは今、どこにいるのでしょうか?

 

 

 

またはどこに向かっているのでしょうか?

 

 

 

目の前にある一杯のコーヒーの意味合い
変わっていくとともに、心の成長を感じ
られそうです。

 

 

 

それはどこにいても、何をやっていても
心の階層を一歩前進している実感
でもあります。

 

 

 

そしていつか誰かと合流した先
意気投合して確かな共感・安心感
感じられるタイミングが来るのでしょう。

 

 

 

それがあるということを忘れずに
私たちは今日という一歩を踏み出します。

 

 

 

1つ1つの出来事を尊びながら。

 

 

 

あなたからのご予約、
お待ちしています。

 

 

 

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