こんにちは。
心理カウンセラーの鹿嶋文人です。
今日は毒親のテーマで話をします。
毒親育ちの方は過去(現在も含め)に酷い仕打ちを受けてきたため、
その親を恨むのは自然なことですが、
私たち人間の心には健気にも自信の親をかばおうとするメカニズムが働くようです。
「あんなに酷いことされたのに何故親をかばおうとするのですか」と
カウンセリングをしていて思うことが少なくありません。
かく言う私も、過去にはそうしていたのですが…。
例え無視され、疎外され続けたことさえ、
「外から見守ってくれていた」
「あの時は家族のために忙しくて仕方かったのだ」と
親を美化してしまうのです。
これは、あまりに過酷な現実から身を守ろうと
脳がとっさの判断で行ったものであると思っています。
カウンセリングの中では、生きにくさを克服するために
この美化された思考を解いて現実に捉え直す(現実を受け入れる)
作業をする場合があります。
これは非常に辛い作業でもあるのですが、
ここを乗り越えられるかどうかが1つの肝になってきます。
ただ、そこでネックなのが、「優しくされた記憶です」です。
親に優しくされた記憶が、その他の悪行を許してしまう口実になることはよくあります。
せっかく理解が進んだのに、
「やっぱり親は良い親だっんだ。」
「あまり難しく考えると疲れるだけだし、今のままで大丈夫」
とこれまでの自分に飲み込まれて負けてしまうのです。
では、何か手立てはないのでしょうか。
それは、
「その優しさは、彼(彼女)の
シナリオの1つではないか」
と考えてみることです。
毒親は言ってみれば人を操るプロです。
子供を意のままに操作するために
自分がどう振る舞えば良いかは誰よりも分かっているのです。
でも、子供であるあなたもバカではありません。
当時は気付かなかったかもしれませんが、
今の自分ならあの時の優しさが毒親にとっての
「長いシナリオの一部」であったかどうか判断できるはずです。
これは長期スパンのシナリオとして捉えるところがポイントです。
そうやって親の現実の姿を直視することによって、
自分が本当に抱えている心の傷が見えてくるのです。
もちろん、親の優しさを否定しろと言っているわけではありません。
本当の優しさであれば、それはそれで受け止めれば良いのですから。
毒親育ちの方が過去の現実を受け入れるというのは、
容易いことではありません。
人によっては混乱してしまうこともあります。
是非、1人で抱え込まず、カウンセラーなどの他者を頼ってみて下さいね。
当カウンセリングではAC(アダルトチルドレン)を
対象としたカウンセリングに力を入れています。
もし、あなたが毒親で苦しんでいるのなら1度気軽にお尋ねください。
暗闇の世界から抜け出し、爽やかな笑顔を取り戻すことができますよ。